ハイブリッドワークの手引き

バーチャルな舞台をあなたのものにする

Ganda Suthivarakom

2023年10月10日

聴衆を前に上手にプレゼンテーションを行うことは、現代を生き抜くための重要なスキルです。しかし、プレゼンテーションをビデオに移行したらどうなるでしょう?聴衆が物理的に同じ空間にいない場合、あなたが実践してきたプレゼンテーションのこれまでの常識がそのまま使えるわけではありません。

バーチャルな空間でカリスマ性を発揮し、聴衆を魅了するには、これまでとは異なる細部に注意を払う必要があります。対面式のプレゼンでは、聴衆に注意を払い、部屋全体にあなたの声が聞こえるようにテクノロジーを駆使し、適切なトーンを反映した服装が必要です。しかし、ビデオを通じたスクリーン上のプレゼンテーションでは、聴衆の注意を引き、リアルタイムでフィードバックを得るための新しい方法を学ぶ必要があります。

このガイドでは、あなたがスピーチをする際「舞台を自分のものにする」とはどういうことか、講演者と聴衆とのつながりにおけるビデオ会議の問題点、そして、オンラインプレゼンテーション中に聴衆とのつながりを保ち、スクリーンというバーチャルな舞台を自分のものにする新しい方法をご紹介します。

優れたプレゼンターはいかに「舞台を自分のものにする」のか

生まれつきの魅力や、注目されることに抵抗がないといったことはありますが、相手の話を聞き、敏感に反応することは、ライブで素晴らしいプレゼンテーションを行う上で重要です。ここでは、名スピーカーがどのようにその場における主役になるのかを紹介します。

ストーリーを語ることで、聴衆とつながる:優れたストーリーは優れたスピーチの土台となります。 Chris Anderson 氏は、著書「TED Talks: The Official TED Guide to Public Speaking(TED Talks:演説の公式 TED ガイド)」の中で、こう述べています。「優れた講演者は、早い段階で聴衆とつながりを持つ方法を見つけます。それは、ステージ上を自信たっぷりに歩き、周囲を見回し、2、3人と目を合わせ、微笑むといった簡単なことです。」彼は、たとえ大勢の聴衆の前であっても、会話形式で話すことを勧めています。

ビジュアルで聴衆を惹きつける:優れたプレゼンターは、共有する内容や画像を見せるタイミングを意図的に選びます。「Presentation Zen(プレゼンテーション Zen)」の著者である Garr Reynolds 氏は、可能な限り画像を大きく、一つだけにし、フルスクリーンにすることで、ビジュアルがアイデアの邪魔をするのではなく、アイデアをサポートできるようになる、とアドバイスしています。

観客を巻き込む:講演者はよく、聴衆に挙手で質問に答えてもらうことから講演を始めます。こうすることで、聴衆は自分が直接話しかけられていることを知り、自分の経験と取り上げられているトピックとの関連性を感じることができるのです。

聴衆を巻き込む別の方法は、会場の雰囲気を読み取って調整すること。ハーバード・エクステンションのインストラクターである Marjorie North 氏は、「10 Tips for Improving Your Public Speaking Skills(あなたの演説スキルを向上する 10 のヒント)」の中で、聴衆からのフィードバックに適応するよう、話し手にアドバイスしています。「相手の反応を見極め、メッセージを調整し、柔軟に対応するのです。」プレゼンのある部分に時間がかかってしまった場合、優れたプレゼンターは長いセクションをカットし、カットした部分を別の部分の内容に混ぜ込むことができるのです。

こうしたスキルは、対面でのプレゼンで有効です。しかしながら、ビデオ会議では、同じ場にいるときのような空気感、感覚的なフィードバックが受け取れません。

映像制作が教えてくれる注目の集め方

物理的な講演会に出席すれば、誰が講演者であるか簡単に分かります。講演者はステージに上がり、マイクを向けられており、後ろのスクリーンに映し出されたスライドを見ながらも、全員の視線は壇上の人に向けられています。「舞台を自分のものにした」状態です。聴衆は、疲労を感じて視線を別のところに外すかもしれませんが、パワフルで魅力的な講演者は、注目を集め、それを保ち続けることができます。

ビデオ会議と比べてみましょう。多くの出席者は、小さな切手サイズの四角形の中に閉じ込められ、それが並んで表示されます。カメラがオフになっている人さえいます。話し手が主導権を握りスライドを共有すると、それがフルスクリーンで表示され、視界を占領します。出席者は脇に追いやられ、マイクもオフにしているので、聞き手側の反応を感じ取るのはとても難しいと言えます。

ビデオ会議は物理的な会議室を模したものではあるものの、参加者とスピーカーの間に壁を作り、音、アイコンタクト、フィードバックなどを通じて会議室であれば感じ取れる「つながり」を断ち切ってしまいます。

TED や米国オンライン教育大手の Masterclass のような講演のビデオ制作を考えてみましょう。カメラは主に講演者に焦点を合わせますが、時折、発表者の背後に映し出される映像や、聴衆の反応を見せる短い映像が挿入されます。プロデューサーは、その瞬間に最も魅力的で興味深いビジュアルを中心にストーリーを展開します。複数のカメラアングルによって見るものに様々な視点を与え、聴衆にスピーカーのスライドだけでなく、イベントの雰囲気を伝えます。

プロのビデオプロデューサーは、遠近法、テキスト、雰囲気を伝える映像などを駆使して、視聴者が見るものをまとめあげ、その場に引き込みます。一般的なビデオ会議では、プロの制作チームの助けは受けられませんが、mmhmm を使えば、これらの手法のいくつかをライブビデオに取り入れることができます。

観客とのつながりを保ち、スクリーンという舞台を自分のものにする方法

プロが制作したプレゼンテーションのビデオでは、話し手の後ろにスライドが表示されるだけのスライドショーが 20 分も続くことはありません。ビデオ会議でもこれを参考にしましょう。

スライドの上に自分自身の映像を重ね合わせ、それぞれのシーンをデザインすることで、スクリーンを自分のものにした姿を見せることができます。heycar 最高製品責任者である Stephen Ballot 氏は、mmhmm を使ってビデオに映ることで、プレゼンテーションが立体的に感じられるようになったと語ります。「mmhmm なら、対面でなら感じられるその場の雰囲気を、あたかも感じながら自分自身を表現することができます。」

以下に、スクリーンデザインの考え方を次のプレゼンテーションに取り入れる方法をご紹介します。

講演者にスポットライトを当て、より良いストーリーを伝える:ビデオ会議における標準的な画面共有では、あなた自身の映像がメイン画面から外れてしまい、視聴者があなたとつながりを感じることが難しくなります。mmhmm では、あなたがスクリーンの中心にいることができるので、視聴者は、ストーリーテリングに非常に重要な非言語コミュニケーションのすべてを見ることができます。

Leading from Anywhere: The Essential Guide to Managing Remote Teams(どこからでもリーダーシップ: リモートチーム管理の必須ガイド)」の中で、David Burkus 氏は、ビデオ会議でのアイコンタクトの取り方をトレーニングするよう勧めています。「アイコンタクト」ではなく、「カメラのレンズコンタクト」をするのです。つまり、話しているときは、カメラのレンズをまっすぐ見てください。」このたった一つの小さな変化によって、あなたが直接語りかけていると視聴者に感じさせることができます。

視覚的インパクトを与えるようにシーンデザインを活用 言いたいことを強調するときにはフルスクリーンのビジュアルを使い、不要になったら非表示にしましょう。mmhmm を使えば、スピーカーの配置とビジュアルのフルスクリーン切り替えをシームレスに行えます。また、自分自身の映像を動かして画面上でポインタのように使うことで、視聴者の注意を望むところに引きつけることができます。

観客に積極的に参加してもらう :あなたと視聴者の間にある壁を意図的に壊し、受動的な視聴ではなく、能動的に参加してもらいましょう。背景やビジュアルを切り替えて場の雰囲気を作り出し、プレゼンテーションのトーンを整えましょう。mmhmm では、アクティビティカテゴリの背景を使って、自分自身の映像を動かして投票に参加してもらうこともできます。

「1 日に 7 時間以上も Zoom や Teams を利用しているクライアントもいます。でも mmhmm を使った私のセッションは他のものとは違います。より魅力的で、より楽しいものです」と、コンサルタントの Beth Collier 氏 は語ります。「議論のきっかけとして画像を表示したり、カラフルな背景を使ったり、誰かの発言に反応して GIF を表示したりできるんです。」

エグゼクティブ・コーチであり、mmhmm のユーザー Joe Kwon 氏も同意見です。 「mmhmm はその重要な部分を担っているのですが、考え抜き、そして準備をすることで、スクリーンを通したやりとりでも、場合によっては直接会って行うよりも優れたことができるのです。例えば、リアルタイムでアンケートを行ってその結果をすぐに共有したり、チャット画面でディスカッションをしたり。」

背景、遠近法、多様なビジュアル、そしてアクティビティなどを活用したハイブリッド・ビデオでは、スマートなデザインを選択することで仮想空間を心地よい場所にすることができます。ビデオ会議でも参加者とのつながりを作りたいときは、mmhmm を使ってスクリーンというバーチャルの舞台をあなたのものにしましょう。

できるだけ簡単に、より魅力的なビデオを作りましょう。 mmhmm にすぐに取り込める PowerPoint と Keynote の無料テンプレートを活用して、あなたと共有したいコンテンツを一つの画面に美しく表示します。mmhmm 対応のプレゼンテンプレートを無料ダウンロード